意識とは幻想である|科学的根拠

リベット博士の実験

 

科学的根拠の一つである有名な実験を紹介します。
1983年のリベット博士による実験、通称リベット実験です。
簡単に説明すると、脳波と実際に指が動くまでの時間を計測した実験です。
詳しく知りたい方は、「リベット実験」で検索すると直ぐに出てきます。
脳波を計測しながら、指を動かしたいと思った時の時間を覚えておいてもらい、
実際に指が動くまでの時間を計測するというものでした。

 

リベット実験

 

つまり、
A「指を動かしたい。と意識した時間」(被験者に覚えておいてもらう)
B「脳が指の筋肉に指令を出す準備をした時間」(脳波を測定)
C「実際に指が動いた時間」(実験者の目視で観測)
このA、B、Cの微妙な差を計測する目的で実験が開始されました。
ここまで聞いていて、
「あーAからBにかかる時間がすごく短くて0.1秒くらいで、BからCが0.2秒くらいかかるって話ね・・」
そう思いますよね!!
細かい秒数は置いておいて、少なくとも、A-BーCの順で実測されたと思いますよね!!
99.99%の脳科学者、及びリベット博士本人もそう思って実験しました。
ところが、科学的事実は衝撃的なものでした。

 

結果は・・・・
・・・
・・

B-A-C

!?・・・・BーAーC・・・だと!!
鈴木の書き間違いではなくて?

はい、書き間違いではありません。
B-A-Cです。
もっと言うと、「指を動かすぞ」という意識の0.35秒前に脳波が探知されています。
「指を動かすぞ」という意識の0.2秒後に指が実際に動く。といった結果です。
B(-0.35秒)ーA(ゼロ)ーC(+0.2秒)

つまり、「指を動かすぞ」と思うより先に、
脳は指を動かす準備にとりかかっているのです!!
・・・・

・・・
そんな馬鹿な!!

 

ショックをうける男性

 

そう思う気持ちはわかります。
私も衝撃を受けました。
因みにリベット博士自身も、何かの間違いだと信じ、自分が死ぬまでこの結果を認めてはいません。
被験者が嘘をついていたり、何か他の器具が壊れていたのでは?
当時の脳科学学会もそういう姿勢で取り組んでいました。
しかし、それから、40年あまりたった今、同じ実験や似たような実験でリベット実験を否定しようと多くの学者が試みましたが、リベット実験を裏付ける証拠ばかり見つかり、現在なお、否定できる証拠は見つかっていません。
それどころか、現在の脳科学者の認識では、脳は4秒から8秒前には少なくとも指を動かす準備をし始めている。
という見解になっています。
「意識は幻想である。」という方向性がおわかりいただけたでしょうか?
賛否はもちろんあると思います。
どんなに証拠を出しても、その証拠が間違っていて、ねつ造されている。
という反論もできると思います。

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